自律神経失調症

自律神経は、気温・精神的ストレス・ホルモンバランスの乱れなどによって影響を受けやすい神経で、交感神経と副交感神経があります。

又、心臓・肺・胃腸・唾液分泌・ホルモン分泌・汗・瞳孔・などの内臓器官の働きを調整したり、血管を太くしたり細くしたり、自分の意志ではコントロールできないところを調整している神経です。

人間関係や仕事のプレッシャーなどの精神的ストレスが続いたり、閉経後の更年期障害などで常に交感神経が活動した状態になると、自律神経のバランスが崩れさまざまな症状があらわれます。

交感神経が優位な状態では、血管が細くなり血流が悪くなることで筋肉が硬くなったり、内臓の働も悪くなる事でからだの不調がおこります。

又、「うつ病」「不安症」「更年期障害」などで自律神経失調症がおこりやすくなります。

自律神経失調の症状は
「頭痛」「肩こり」「冷え」「のぼせ」「動悸」「便秘」「下痢」「発汗」「口や喉の不快感」「めまい」「ふらつき」「疲れやすい」「関節の痛み」「頻尿」「残尿感」
などの身体的症状があらわれます。

又、「イライラ」「不安」「記憶力や集中力の低下」「感情の起伏がはげしくなる」
などの精神的症状もあらわれます。

(症例)1

肩こり、喉の奥の違和感、不眠、ふらつき (50代会社員・女性)
慢性的な肩こりで、最近なかなか寝付けず、喉に何かついてるような違和感があると来院。

仕事はデスクワークで一日中座ってる事がおおく、3カ月ほど前から仕事が忙しく、2週間前ぐらいから不眠になってきた。

喉に関しては、耳鼻咽喉科でカメラ検査では異常なしとの事。

からだのチェックでは、首から背中・腰まで硬くなっていて、からだ全体に緊張がありで自律神経が乱れている状態。

喉の奥の違和感は東洋医学で「梅核気」とよばれる状態で、心理的ストレスが原因で気のめぐりが滞る「気滞」が原因と考えられています。

治療は「梅核気」が改善されるツボの「期門」「内関」「天突」「だん中」鍼灸施術を行い、自律神経のバランスをとりながら、首や背中にも鍼灸施術を行いました。

施術直後はからだの力が抜けたような感じでリラックスでき、喉の違和感も半分ぐらいになったとの事でした。
自律神経失調症の改善には多少時間が掛かるので、週1回の施術で2カ月経過頃には、ほとんど症状を感じなくなりよく眠れるようになったとの事です。

仕事が忙しすぎ交感神経緊張が続く事で、発症したと思われます。